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やけどについて
やけどは熱によって皮膚や粘膜が外傷を受けた状態のことを指し、医学用語では「熱傷」と言います。軽度なものを含めればありふれた病気であり、誰もが一度はやけどを経験したことがあるでしょう。
軽いもので、なおかつ受傷後にきちんと冷却を行えば、治療が必要ないこともあります。しかし、重症のやけどでは感染症のリスクがありますし、高温物質以外にも薬品などの化学物質や電気によってやけどを負うこともあります。とくに広範囲にわたるやけどの場合には入院が必要となるケースも存在します。また、カイロや湯たんぽによる低温やけどもあり、こちらは深くなりやすいため、注意が必要です。
傷痕が残ることもありますので、やけどを負った際には直ちに患部を冷却し、神戸市中央区のふくや皮フ科クリニックへご相談ください。
やけどの応急処置について
やけどを負った際には、やけどの進行と痛みを抑えるために速やかな冷却が必要となります。水道水で構いませんので、衣服の上から冷やしてください。氷や保冷剤を使用する場合は、直接創部にあてると凍傷の危険がありますので、衣服の上からあてる、タオルを挟んであてるなどしてください。
できるだけ早めに治療を受けることで、傷痕が残るリスクを抑えられます。なお、治療に差し支えることがあるので、受診するまではご自身の判断で軟膏などを塗らないようにしてください。
やけどの程度の分類
やけどはその程度に応じて以下のように分類されます。あくまでも参考ですので、軽いやけどでも早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
軽度(Ⅰ度)
表皮(皮膚の最も外側の層)が損傷し、痛みや発赤がみられますが、水疱(水ぶくれ)はできません。基本的に数週間程度で治癒し、傷痕も残らないことがほとんどです。
中等度(Ⅱ度)
表皮と真皮(皮膚の中間層)の一部が損傷し、水ぶくれができます。Ⅰ度よりも深くまでやけどが達しており、傷の治り方には大きな違いが出ます。やけどによる炎症と感染を防ぎつつ、創傷治療薬や創傷被覆材を使用して治療を行います。そのうち、浅いものを浅達性Ⅱ度熱傷、深いものを深達性Ⅱ度熱傷と言います。深達性Ⅱ度熱傷は傷痕(きずあと)を残すことが多いです。
重度(Ⅲ度)
表皮、真皮を越えて皮下組織が損傷した状態です。Ⅲ度になると痛みを感じる神経まで損傷している可能性が高く、かえって痛みを感じにくくなるのが特徴です。皮膚へのダメージが大きいため治癒までに時間がかかり、後遺症を残す可能性もあります。
やけどの範囲が広い場合には入院して、皮膚の移植などの外科的治療が検討されることもあります。
やけどの治療
やけどの治療はその程度や受傷後の経過時間などで異なりますが、基本的には創部の冷却、洗浄、軟膏治療などによる保存的療法によって治療します。浅達性Ⅱ度熱傷までであれば、傷痕も残らずに治癒することが多いです。
ただし、それよりも重症のやけどでは、感染症や後遺症のリスクがあり、場合によっては入院による手術(皮膚移植)が必要になることもあります。
やけどの傷痕が気になる方へ
やけどを負った場合は、速やかに治療をうけることで傷痕が残るリスクを軽減できます。また、残ってしまった傷痕自体も、副腎皮質ホルモンを含んだ軟膏・テープや、炎症後色素沈着を目立ちにくくする内服薬などを使用することで、ある程度治すことも可能です。
とくに傷痕がひどく、見た目や機能的な問題が生じている場合には、皮膚移植や瘢痕形成術などの外科的治療を行うという選択肢もあります。過去に負ったやけど痕でお悩みの方は、神戸市中央区にあるふくや皮フ科クリニックへお気軽にご相談ください。
※入院や施術が必要となる場合は、連携医療機関へのご紹介となります